2016年3月4日金曜日

光の帝国ー常野物語 - 恩田陸

久々に恩田陸の小説を手にとってみた。
「常野」出身の特別な力を持った人たちを描いた短編集。一話ごとに主人公や登場人物、舞台、時代は変わるけど、エピソードによっては同じ人物が再登場するものもある。

この人はほんとにこういった物語の紡ぎ方が上手くて、話に引き込まれてしまう。初めは同じような舞台装置を使った連作小説か程度に思っていたけど、ページを繰るにつれじわじわ来るというか、細い糸が徐々に絡み、紐に編み上げられていくかの如く集束していくテンポがいい。

海外ドラマのような派手さやわざとらしいヒキなどない分、純粋に文章のみで心揺さぶられる。

一番好きなのは「オセロ」。このエピソード自体の続きがあるのであれば是非結末を知りたい。こんな風に、短編として切り取られた場面の前後が気になるのも、常野の醍醐味。

冒頭の2話もじんわり来るものがあっていい。

 

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